ダースベイダーと伊達政宗…その意外な関係
SF映画の新時代を拓いた映画「スターウォーズ」は、言わずと知れたジョージ・ルーカス監督の作品。1977年に米国で初公開された(日本では1978年)のち爆発的にヒットし、2005年公開の「スターウォーズ・エピソード3…シスの復讐」まで6作品が世界中の映画ファンを魅了してきた。
すでに一部のファンの間では、映画の一方の主役・シスの暗黒卿ダースベイダーの衣装は日本の戦国武将の鎧兜をモチーフにしたものだと噂されていた。しかも、マスクの部分は伊達政宗の兜を参考にデザインされたものだと。さて、それは本当の話なのだろうか。早速、仙台市博物館の前館長の濱田直嗣さんに聞いてみた。 「20年以上も前のことですが、この映画の制作関係者だという人から仙台市博物館に国際電話がありました。伊達政宗の黒漆五枚胴具足の写真がほしいと言ってきたので米国に送ったことがあります」と言いながら1冊の本を見せてくれた。 表題は、"STAR WARS−THE MAGIC OF MYTH−" 米国の MARY HENDERSON という出版社が1997年に発行したもので、スターウォーズに登場する人物の衣装、航空機、武器、シーンなどのヒントに使われた物事が紹介されている。 なんと、その188−189ページに、ダースベイダーと伊達政宗の黒漆五枚胴具足の兜部分の写真が並んで紹介されているではないか。(写真下) 解説文には伊達政宗のものとは書かれてはいないが、日本の戦国武将の鎧兜を参考にしたとある。ベイダーの漆黒のマスクとその曲線、全身黒尽くめの装甲服…。確かに、見れば見るほどよく似ている。 天体は、世の東西を問わず人々の信仰を集めてきた。戦国武将たちも祈りを込めて、日・月・星を兜や旗印に用いた。天空を舞台にしたスターウォーズと戦国武将には、どこか相通じるものがあるのかもしれない。 |