ワシントン――米国防総省は11日、ペルシャ湾で警戒任務中の米海軍の小型艦船にイランの高速小型ボート3隻が接近したため警告の火炎弾を発射したと述べた。イランのボートの接近の仕方が挑発的な方法だったためと説明している。
米海軍当局者によると、10日の遭遇で、米軍艦船は無線でイランのボートと交信、うち2隻はこれを受け、進路を変えた。しかし、残る1隻は約200ヤード(約183メートル)まで距離を縮めたため火炎弾を発射したという。この後、ボートは離れたという。
イランのボートが武装していた形跡はない。
イランのテレビ報道によると、同国の精鋭、革命防衛隊当局はペルシャ湾でイランのボートが米軍艦船に近付いたと確認したが、敵対的な遭遇はなかったとしている。接近は通常の監視行動としている。
米軍艦船とイランの高速ボートの接触は今年1月、ペルシャ湾へ通じるホルムズ海峡でも発生。米海軍は、イラン側が攻撃的な動きを示したと非難した。
米国とイランは核開発問題で厳しく対立している。