朝日谷火揚げなど２件追加　姫路市重要文化財　

姫路市重要無形民俗文化財に指定された朝日谷火揚げ（市教委提供）

　姫路市教委は二十四日、同市勝原区朝日谷で続く盂蘭盆（うらぼん）の火祭り、朝日谷火揚げと、同市飾磨区妻鹿の宮山経塚（きょうづか）の出土品の計二件を市重要文化財に指定した。市文化財保護審議会の答申を受けたもので、市重文は百二十四件になった。（坂本　勝）

　朝日谷火揚げは朝日谷火揚げ保存会（岸本博好会長）が八月十五日、愛宕神社東で実施。長さ十二メートルの杉丸太の竿（さお）を起こして立てて、竿先の竹籠（たけかご）に向け、たいまつを投げ上げる。戦争などで一時途絶えたが、一九四七年以降継続。竿を起こす際に機械を使わず、昔の柱立ての建築技法をよく残す。

　宮山経塚の出土品は経筒三口と鏡三面、青白磁四個、中世須恵器鉢一個など平安後期-鎌倉初頭の二十一点で、播磨地域の経塚造営の一端を知るのに不可欠な資料。宮山経塚下の御旅山一号墳から出土した変形四獣鏡一面も指定した。直径一二・五センチで完全な形をした日本製鏡。市内の出土例は少なく、播磨の鏡を研究する上で重要な位置を占めるという。

(2/25 10:21)