小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰った微粒子の分析が2位、日本の大学チームによる光合成の秘密に迫る発見が4位――。米科学誌サイエンスが23日付で発表する科学10大ニュース「今年の画期的成果」に、日本の二つの業績がランクインした。東日本大震災も別枠で取り上げた。
はやぶさが昨年6月、小惑星イトカワの表面から持ち帰った微粒子は、分析で太陽風による変色などが見つかった。地上から観測した小惑星の色と、予想される星の組成が矛盾する長年の謎について、「ホメロスの物語のように困難な旅の末、はやぶさが議論に終止符を打った」とたたえた。
植物の光合成反応の研究は、大阪市立大と岡山大のチームによる論文。反応の主役となる葉緑体の中で、光を使って水の分解反応を進めるたんぱく質を取り出して、詳細な構造を解明した。光合成の再現のみならず、水を分解して水素を作る触媒に応用できればクリーンエネルギーにも道を開く、と評価された。
人類初の快挙、サンプル回収に成功!「はやぶさ」生みの親・川口教授が初めて全てを綴った!前人未到のプロジェクトの全容がここに。