高度200キロほどの上空でガスを放出して光らせる「宇宙花火」実験のためのロケットを、宇宙航空研究開発機構と高知工科大などが27日午前5時47分、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げる。西日本一帯の南の空低くで観測できる見込みだ。天候が悪ければ、年明けに延期する。
実験は、ラジオや通信用電波の伝わりを不安定にする上空80〜300キロの大気の動きを調べるのが目的。打ち上げから10分ほどの間に、ロケットから3回にわたってリチウムのガスを放出。太陽に照らされて赤い球状の雲が広がるように見える様子を地上観測する。
ガスは、九州からは南東〜南の空に、中国四国では南、近畿からは南〜南西の空低くに見えそうだ。
実験は2007年秋にもあり、西日本の広い範囲で赤く光るガスが撮影された。