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「g@me.」公開、藤木直人はサマになりすぎてます

藤木直人 好みは人それぞれだが、誰もが認める二枚目は存在する。8日に初日を迎えた映画「g@me.」(井坂聡監督、東宝配給)に主演した俳優、藤木直人(31)もその1人だ。演じたのは、非の打ち所がないエリートサラリーマン。芸の幅を広げたい欲が出てくる時期に、イメージ通り、サマになりすぎ、の役に挑んだ理由を聞いた。〔写真右:敢えてぶつかった二枚目男の役で、自分らしさを出した藤木直人。「この顔で…あんな役を?」と近い将来、驚かせてくれるはず=撮影・佐藤雄彦。同下:藤木直人=中央=が手や首を動かしただけで、女性ファンは熱狂。左から井坂聡監督、IZAM、仲間由紀恵、石橋凌、東野圭吾さん=撮影・今井正人

左から井坂聡監督、IZAM、仲間由紀恵、石橋凌、東野圭吾さん 「自分の顔、好きですか?」

 インタビューが決まった時、何より聞きたいと思った質問だ。ぶしつけと思いつつ向けてみた。

 「うーん。人並みに好きで、嫌い、なんじゃないですかね。損してる部分もあるけど、得してる部分もあるし」

 もっともらしい答えなので、「二枚目とかハンサムとか、必ず言われますよね?」と突っ込むと、じっと考え込んだ。

 「友達には『画面だと格好いいのに』って言われるんです。役によっては格好よくなきゃいけないから。そう見えるように、お芝居ができてるのかな…」

 「本当は格好悪いんですよ」と言いたいのだろうが、目の前に座っているのは、“絵に描いたような”美男子。しぐさも格好いい。一方、そのせいで、演じる役がせばめられているのではないか、そんな印象があった。31歳。役者として欲の出る時期にこの「g@me.」でも、「リッチな絵の中にハマる圧倒的な美男子は彼だけ」というプロデューサーのオファーを受けた。

 「今までやってきた役は大ざっぱにカテゴライズすれば似てるかもしれないけど、そのひとつひとつは必ずしも一緒じゃない。今回の佐久間(役名)は設定だけではなくて、部屋やそこでの暮らしぶりから描いてる。その行動が物語の中心になってるわけだし、自分が(役作りで)やらなきゃいけないことは絶対に増えてたと思いますよ」

 声の大きさも、口調も変わらない。相手に自分の考えをしっかり伝えようと整然と語るだけに、熱い思いがのぞいた。

 役者よりミュージシャンにあこがれていた。高校2年の時、初めて弾いたエレキギターのアンプから出る音に「稲妻が走る」ほど感動し、「17年生きてきた中で1番の衝撃を受け」夢中に。1日8時間、血マメがつぶれてタコになるまで弾きまくった。きっかけをつかむためモデルになり、映画「花より男子」で内田有紀の相手役という大役を射止める。美青年ぶりが注目を集め、ドラマ出演が続く。

 恵まれたデビュー。演技の「え」の字も知らず、わずか数年で売れっ子になった「後ろめたさ」もあった。とはいえ、“甘いマスク”だけで生き残れる世界ではない。強烈な個性のある俳優と出会えば、自分を見つめ直さざるを得なかった。

 「クールだとか、2枚目とか、みんなの印象が強いから、自分の中でそういうのを変えたいと思ってた時期はあるんですよ…。でも、やっぱり、自分自身は役に出てくる。同じ役を違う人がやれば、違って見えるように。だから、クールとかそういう風に見えるのは、ある部分で藤木直人らしさ、なんだと思う。そこをあえて外し続ける必要はないんじゃないかと…。もしぼくに合う役の一つとしてそれがあるんだったら、もう1回ちゃんとぶつかりたかった」

 ただ単に、二枚目が二枚目を演じたのではない。「イメージが固まるほど」の強烈な個性を残そうとしていたのだ。

 物語が進み、挫折を知り、愛を知った佐久間はようやく温かみのある笑顔を見せるようになる。優しさにあふれた目元のシワが素敵だ。「ちゃんとぶつかって」スクリーンに映ったこの顔が、期せずして、また別の、『藤木直人らしさ』を表していた。

郡司美香

★藤木 直人(ふじき・なおひと)
 昭和47年7月19日、千葉県生まれ。31歳。早大理工学部情報工学科在学中の平成7年、映画「花より男子」で主演の内田有紀の相手役でデビュー。9年に卒業し、本格的に芸能活動を開始。10年のNHK大河ドラマ「徳川慶喜」で慶喜の側近・村田新三郎、11年のNHK連続テレビ小説「あすか」でヒロインの恋人を好演する。同年、シングル「世界の果て〜the end of the world〜」をリリースし歌手デビュー。主な出演作はドラマ「なにさまっ!」「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店〜」「高校教師」「ナースのお仕事3、4」、映画「ナースのお仕事ザ・ムービー」「ドラゴンヘッド」。

★g@me.★

g@me. 広告代理店のエリート社員・佐久間(藤木)は、自分が手がけたビールメーカー「ミカド」の新商品プロジェクトを同社の新副社長、葛城(石橋凌)につぶされ、人生初めての挫折を味わう。怒りと酔いにまかせ、葛城邸に向った佐久間は、葛城の長女・樹理(仲間)が家出する場面に出くわす。愛人の子で父親を恨んでいるという樹理と共謀し葛城に狂言誘拐というゲームを仕掛けるが…。原作は作家、東野圭吾さんのベストセラー小説「ゲームの名は誘拐」。

写真:狂言誘拐を企てた佐久間=藤木=と樹理=仲間。完璧と思われた計画で、2人が恋に落ちたことは誤算だった

★g@me.以外も映画初日ラッシュ

 8日は映画の初日ラッシュ。藤木は午前10時から、仲間、IZAM、井坂監督、原作者の東野さんと東京・有楽町の日劇1で舞台あいさつを行った。

 劇場は藤木の女性ファンが99%を占め、「わたしを誘拐して!」のプラカードも出現。「ゲームに思い切り振り回され楽しんで」と藤木があいさつすると、オペラグラスを使って見つめるファンが黄色い歓声をあげた。

 日劇3では「阿修羅のごとく」(森田芳光監督)で4姉妹を演じた大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子、母親役の八千草薫らが舞台あいさつ。ほかに、樋口可南子、松田龍平らおばさんチームVS少年チームの壮絶な殺し合いを描く「昭和歌謡大全集」(篠原哲雄監督)、釈由美子(25)主演の「スカイハイ【劇場版】」(北村龍平監督)、ドキュメンタリー映画「クラッシュ」(奥山和由監督)、アニメ「東京ゴッドファーザーズ」(今敏監督)などが封切られた。

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