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2005.11.21 更新

 

篠原ともえにパリっ子夢中!…仏でJ−POP祭に出演

篠原ともえ

エッフェル塔と背比べをする篠原ともえ。3度目のフランス上陸に大はしゃぎだった

パリ19日(日本時間20日)=山下伸基】歌手、篠原ともえ(26)が18日夜、パリのアジアンレストランで開催されたJ−POPカルチャーを紹介する祭典「フェスティバル・ドゥ・ジャポン」に出演。真骨頂のド派手パフォーマンスで3曲を熱唱し、パリっ子のド肝を抜いた。来年6月21日の「パリ音楽祭」に招待されることも決まり、「歌って踊って世界に通用するデザイナーになりたい」という壮大な夢に一歩近づいた。

「ボンジュール。コマン・タレ・ヴ?(こんにちは。元気?)ジュマペール・トモエ・シノハラ(篠原ともえですぅ)」

テクノサウンドに乗せて、シノラーが登場だ。身ぶり手ぶりを交えながら元気いっぱいにフランス語であいさつした後、自らデザインしたド派手なピンクのドレスを振り乱し、「ウルトラ リラックス」を熱唱した。

会場の巨大なレストランを総立ちの200人が埋め尽くし、半数以上がフランス人。ジャパニーズアニメが大人気のお国柄とあって、日本のアニメキャラクターと同じ衣装を着たコスプレイヤーたちも集結した。

篠原ともえ(左から3人目)

ライブパフォーマンス終了後、日本のアニメ大好きコスプレイヤーたちに囲まれ、ご機嫌の篠原ともえ(左から3人目)=パリ

そんな光景に興奮した篠原は「モア・手拍子・シル・ヴ・プレ(もっと手拍子お願い!)」などと英語、日本語、フランス語をチャンポンにしながら煽りまくり。「★遊FEVER★」など2曲では、蜘蛛の糸を手から放ったり、桜の花びらを模した紙吹雪を振りまいたり、和風パフォーマンスでも魅了。たった30分のステージではあったが、パリっ子たちは、すっかりシノラーワールドの虜となった。

公演終了後に行われた記者会見には、アニメ雑誌を中心に8社20人の地元報道陣が集まった。篠原は「フランスはファッションの国、エンターテインメントの国で、私にとって憧れ。そこでライブができてうれしい」と喜びを大爆発。来年6月21日の「パリ音楽祭」に招待されていることを明かし、「それまでにCDを出したい。フランスのレコード会社の方、ご連絡ください」とちゃっかり訴えた。

同音楽祭は25年の歴史を誇り、昨年レニー・クラヴィッツも出演した由緒あるイベント。翌19日には音楽祭事務局に出向いてエルベ・ボルディエ実行委員長(50)に申請書を提出した。

同委員長から「日本のメジャーアーティストの出演は、おそらく初めて」と“日本初”のお墨付きをもらい、ガ然ヤル気を増した篠原。来年6月は、何万人もの前で“シノラー”の存在をアピールする。

★メーン会場なら国営TV放送も

パリ音楽祭はエッフェル塔下の大広場をメーン会場に、市内各所にステージを設けて行われるパリ市あげての音楽祭。埋もれたミュージシャンを発掘する目的で25年前から始まり、ダフトパンクやジェーン・バーキンらも出演した。メーン会場には5〜6万人もの観客が集まるという。

篠原がライブを行うのは学生街のサンミッシェル大通りで、ソルボンヌ大の広場やサン・アンドレ広場など3カ所の候補地を視察した。この会場も、道行く人を含めると1万人を超えるという。加えて、メーン会場に1曲だけのゲスト出演で呼ばれる可能性もあり、そうなればフランス国営テレビでも放送される。

★「ウルトラ リラックス」がクラブでブーム

フランスでは日本のアニメが大人気で、日本の文化を紹介するイベントが数多く開催されている。「フェスティバル・ドゥ・ジャポン」もそのひとつ。10月19日から1カ月間行われ、そのフィナーレが篠原のライブだった。

そのきっかけが面白く、フランスで注目を集めたアニメ「こどものおもちゃ」のテーマソングだった「ウルトラ リラックス」が、今年に入ってパリのクラブシーンでブームとなり、今回招待された。フランスの若者は日本から輸入されるアニメDVDを見て、そのテーマ曲となったJ−POPにも興味を示している。記者会見では、安室奈美恵や鈴木亜美の名前も飛び出したほどだ。